パーソナルアシスタント町田
vol.104 2019.1 発行

転倒・労災資料作成 草野 裕子

★転倒とは?

  • 転倒災害の特徴は以下の4つです。
    1. 転倒災害は最も多い労働災害です。
      • 休業4日以上の労働災害、約12万件のうち、転倒災害は約2.8万件と最も多く発生しており、近年増加傾向です。
    2. 特に高年齢者で多く発生します。
      • 高年齢者ほど転倒災害のリスクが増加し、55歳以上では55歳未満と比較してリスクが約3倍に増加します。
    3. 休業1か月以上が約6割を占めています。
      • 転倒災害による休業期間は約6割が1か月以上となっています。
    4. 冬季に多く発生します。
      • 降雪の多い地域では、冬季に多く発生しています。
  • 転倒災害の主な原因は、大きく3種類に分けられます。
    • 滑り
      • 床が滑りやすい素材である。
      • 床に水や油が飛散している。
      • ビニールや紙など、滑りやすい異物が床に落ちている。
      • 路面等が凍結している。
    • つまづき
      • 床の凹凸や段差がある。
      • 床に荷物や商品などが放置されている。
    • 踏み外し
      • 大きな荷物を抱えるなど、足元が見えない状態で作業している。

★転倒災害防止対策のポイント

  • 次のポイントを改善や注意することで、転倒は大幅に予防することが出来ます。
    • 4S(整理・整頓・清掃・清潔)を心掛ける。
      • 歩行場所に物を放置しない
      • 床面の汚れ(水、油、粉など)を取り除く
      • 床面の凹凸、段差などの解消
    • 転倒しにくい作業方法を行う。
      • 時間に余裕を持って行動する
      • 滑りやすい場所では小さな歩幅で歩行する
      • 足元が見えにくい状態で作業しない
    • その他の対策。
      • 移動や作業に適した靴の着用
      • 職場の危険マップの作成による危険情報の共有
      • 転倒危険場所にステッカーなどで注意喚起
    • 転倒災害を防止することで、安心して作業が行えるようになり、作業効率も上がります。

★労災

  • 労災とは、労働災害のことで、一般的には業務中や通勤中に発生した事故やストレスにより心身に異常をきたして療養や休業が必要となった場合や労働者が亡くなってしまった場合に残された家族に対して、国から一定の補償を受けることができる労働者のための保険制度を指します。
  • 労災保険の加入条件は会社で労働者として働いていることです。会社規模や勤務時間、勤務形態は関係ありません。
    会社は、労働者を1人でも雇用していれば労災保険に加入させなければなりません。
  • 労災保険で補償されるのは、業務に起因する怪我や病気(業務災害)と通勤に起因する傷病(通勤災害)です。補償内容としては大まかに以下のようなものを受けることができます。
    • 怪我や病気の治療費用
    • 怪我や病気によって障害が残った場合の一時金
    • 怪我や病気によって死亡した場合の一時金
    • 療養のために休業した場合の賃金
    • 葬儀費用 など
    1. 休業給付などでは、怪我や病気によって働けなくなった期間に対して所定の計算方法により算定する給与日額の6割が補償されます。
    2. また、これに加えて特別支給金として同日額の2割が別途補填されます。
  • 労災での傷病の場合は、原則として労働保険指定医療機関での現物支給(無償で医療サービスが受けられる)または後の現金給付になります。
    受診は出来るだけ労働保険指定医療機関で行いましょう。
    ただし、やむを得ずに最寄りの医療機関を受診する場合は、必ず労災での利用であることを伝え、自身の加入する健康保険は使用しないようにしましょう。
  • 給付の申請手続きは、医療機関受診後に労災保険給付関係請求書を労働基準監督署に提出します。(書類は厚生労働省のサイトからダウンロード出来ます。)
    この際に会社(事業主)の証明が必要になります。
    また、すでに退職している場合も在職中事故について事業主証明をもらうことは可能です。
    この場合は会社に対して在職中の事故であることを主張して改めて証明を求めてください。
  • 労災による怪我や病気が、療養(治療)開始から1年6ヶ月以上経っても治らず、その時点で症状固定と認められて後遺障害が残ってしまった場合は、休業補償給付は傷病(補償)年金に切り替わります。 支給金額は障害の程度により、245日?313日分の労働賃金と100万円?114万円の一時金が支払われます。

★最後に

  • 転倒災害は、日常の中で簡単に起こりやすい事故でありながら、重症化や場合によっては死に至ることのある災害ですので、日頃から十分に注意しましょう。
  • 勤務によって起きた傷病などは、治療費や休業中の賃金などを一定額国が保証してくれるということをいざという時の為に覚えておきましょう。

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