パーソナルアシスタント町田
vol.130 2018.1 発行

<第130回> 世代

新年あけましておめでとうございます。
今年最初のコラムを担当させていただきます三井です。
よろしくお願いいたします。

 この頃よく世代交代という言葉を耳にします。いわゆる高齢化によってあらゆる職業において若手の人材の成長が求められているからでしょうか。
 では、我々がいる障がい福祉という業種についてはどうでしょうか。
という事で今回は障がい福祉と世代という部分に着目して書かせていただけたらと思います。

 障がい福祉の制度において一番大きな存在となっているのは障がい者自立支援法(現障がい者総合支援法)です。私は受傷歴7年目で在宅へ戻ろうとしたときにはすでに障がい者自立支援法が存在しており、あらゆるサービスが受けられる状態でした。もちろんヘルパーも問題無く使用することができました。それ自体は悪い事ではありません。ただ、サービスを受けられる事が当たり前になっていることについて、ある部分に問題点があると感じています。

 私たちより前の世代の当事者たちは障がい者自立支援法を勝ち取った(もちろん当事者だけの力ではないですが)という事のみならず、様々なことを勝ち取ってきました。よく聞くお話では「駅にエレベーターがついていない」。そのため当事者自ら要望を出し、交渉を重ねに重ね駅にエレベーターを設置してもらったという事例です。その努力のおかげで現在ほとんどの駅にはエレベーターもしくはエスカルなどの階段昇降機がついています。私たちがこの問題で苦労することは細かい部分を除いてなくなりつつあると言っていいのではないでしょうか。
 このようにとりあえず使えるという状況下で生活する世代は、たとえ不便に思う部分があって、もうちょっと使いやすくなるような工夫が考えられても声を上げて要望を出すという事はあまりしない傾向にあります。むしろその環境にアジャストするような傾向があります。
 環境の変化ばかりを求めるのではなく、自分の方から環境に合わせることは素晴らしい事であると思います。しかし、一方でより利便性を高められる機会を逸しているとも考えられます。いちいち注文をつけろというわけではないですが、改善点があるのに何かしらの方法で意思表示しなければ、環境を整備する側としてもどこを改善したらいいのかわからないのではないでしょうか。
 これは、余談ですが先日とある企業さんのモニタリングに参加させていただいた際に担当者の方から障害を持っている方に対応できる様々な改善をしてみたいと思っているが、当事者のモニターの数が少なくて困っているとお話をされていました。せっかく我々でも使いやすいような工夫をしようと思ってくれているのに、我々当事者側が意思表示に消極的で協力しないというのはとてももったいない話だと感じました。

 世代というものは人材がある限り常に次世代へと引き継がれていくものです。当然私たちの次の当事者世代もあり、その世代により良い環境で不自由なく暮らしてもらうためにできることを考え、努力する事が必要なのではないでしょうか。
 日本は2020年にパラリンピックを控えており、そのための環境整備が進められております。これは今まで上の世代の人たちが勝ち取ってきたものにさらに積み上げることができる大きなチャンスです。方法は様々かと思いますが、是非次の世代のためにできることを考えてみるというのはいかがでしょうか。

(三井)



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